EXHIBITIONS

至るところで 心を集めよ 立っていよ

関川航平、中島吏英、古橋まどか

2022.07.07 - 08.06

関川航平 今日 2020
横浜市民ギャラリーあざみ野でのパフォーマンス
Photo by Masanobu Nishino

関川航平 一分間の事象/鼻歌を歌う 2020
香港の大館美術館でのパフォーマンス
Courtesy of Tai Kwun Contemporary

中島吏英 Cyclic 2018
アイコン・ギャラリー(バーミンガム)でのインスタレーション風景
©︎ Stuart Whipps

古橋まどか 焚く、枯ぶ、渡る 2022
DOMANI plus@愛知「まなざしのありか」での展示風景
撮影=大塚敬太+稲口俊太

 Yutaka Kikutake Galleryでは、ゲストキュレーターに兼平彦太郎を迎えたグループ展「至るところで 心を集めよ 立っていよ」が開催されている。

 本展のタイトルは、ドイツ系ユダヤ人の詩人パウル・ツェランの詩「刻々」の一節「至るところで 心を集めよ 立っていよ」からとったもの。「アイデンティティの葛藤と獲得」「不在の存在」「ここではないどこかを想像する」など、ここ数年、パンデミックや紛争が人々の営みや交流に困難を強いるなかで、改めて私たち一人ひとりの立っているところを確認し、他者を想像することで知り得る価値観やそこから導かれる社会の多様な在り方、ひいては人間そのものの在り方について省察を試みようとするものだ。

 なお本展は、SCAI PIRAMIDEでの同名展覧会「至るところで 心を集めよ 立っていよ」(7月21日~9月17日)との共同開催となる。

 Yutaka Kikutake Galleryでは、パフォーマンスやインスタレーションを介して意味の伝達について考察する関川航平、音楽と彫刻の融合を試み展示やパフォーマンスを行なっている中島吏英、そして、身近な事柄や歴史のリサーチを基軸に記憶や行為の痕跡を彫刻やインスタレーションで展開する古橋まどかの、3名のアーティストたちの表現から、日々の営みや想像力の先でささやかれる声に耳を傾ける。

 いっぽうSCAI PIRAMIDEでは、ジェームス・リー・バイヤース、潘逸舟、佐々木健、碓井ゆい、アピチャッポン・ウィーラセタクンが参加。会期中、パフォーマンスやワークショップも行われ、時間や空間、様式に制限されることなく展示空間全体が有機的に拡張していく。