EXHIBITIONS

淺井裕介「ワニはしる ワニとつぜんに はしりだす」展

淺井裕介『ワニはなび』原画

こどものとも 年中向き 8月号 『ワニはなび』(ねじめ正一 文 / 淺井裕介 絵)表紙イメージ

 アーティスト・淺井裕介が初めて手がけた絵本『ワニはなび』(文:ねじめ正一)の原画展「ワニはしる ワニとつぜんに はしりだす」が、NADiff a/p/a/r/tで開催される。

 淺井は1981年東京都⽣まれ、同地在住。自然のなかに生きる動植物のつながりや脈動を、ダイナミックな構図で表現することで知られる。その作品は、友人やボランティアら第三者との共同作業を交えながら制作されたもの。国内外のアートプロジェクトにおけるインスタレーションへの取り組みや壁画制作など、多彩な活動を行っている。

 今年7月に福音館書店より刊行される『ワニはなび』は、詩人で作家のねじめ正一の文に淺井が絵を制作した、作家にとって初の絵本作品。全ページが五・七・五の俳句で織り成され、声に出して心地よく、耳で聞いて楽しいリズムを味わえる1冊だ。

 今回の展覧会タイトル「ワニはしる ワニとつぜんに はしりだす」は絵本のテキストの一部からとられ、会場では原画のドローイングの展示とともに、ねじめの言葉も空間の一部となって、絵本の作品世界を体感できる。また会期中の7月9日には「淺井裕介 × ねじめ正一 対談&サイン会」も開催予定。

 さらに展覧会開催にあわせて、「淺井裕介×NADiff 旅のドローイングブック」シリーズ『Daily Records ― Bulgaria-Germany.』を発売。本書は2018年に淺井がユーラシア大陸13ヶ国で描いたドローイング第4弾のブルガリア-ドイツ編にあたり、作家自身が撮影した旅のスナップも収録されている。会期中にはNADiff a/p/a/r/t 1階にて、このドローイングブックの原画を一部展示する。