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堀越千秋

Chiaki Horikoshi

 堀越千秋は1948年東京都生まれ。75年東京藝術大学大学院油画科専攻終了後、大学院在学中にヨーロッパ各地を放浪。76年にスペイン政府給費留学生としてマドリードに定住する。マドリードを中心に世界各地で活動続けた堀越は、「スペインは、誰もがピカソの勢いと、短気と、粗放さを持っている芸術国家だ」というスペインへの共感をベースに、絵画、立体、壁画などのアートからカンテ(フラメンコの唄)、エッセイと様々な分野において、ダイナミックで幅広い作品を生み出した。
 
日本では、『武満徹全集』(小学館)の装画で経済通産大臣賞を受賞。ライプチヒ市「世界で一番美しい本」日本代表に選出。全日空機内誌「翼の王国」表紙絵(2007〜16)でも知られる。カンテ(フラメンコの唄)の名手としても活躍し、04年にはフジロックフェスティバルにも出演。また著書『フラメンコ狂日記』(主婦の友社)、『絵に描けないスペイン』(幻戯書房)、『赤土色のスペイン』(弦書房)、『美を見て死ね』(エイアンドエフ)など多数を出版する。14年、スペイン政府より文民功労賞を受賞。16年にマドリッドで逝去。