EXHIBITIONS

堀越千秋展「わたしの幸福論ー身に半分の不幸」

2021.06.01 - 06.19

堀越千秋展「わたしの幸福論ー身に半分の不幸」より

堀越千秋展「わたしの幸福論ー身に半分の不幸」より

堀越千秋展「わたしの幸福論ー身に半分の不幸」より

 スペインで活動を続けた美術家・堀越千秋(1948〜2016)の個展「わたしの幸福論-身に半分の不幸」が、画廊香月で開催される。

 堀越は1948年東京都生まれ。東京藝術大学大学院油画科専攻終了後、ヨーロッパ各地を放浪。76年にスペイン政府給費留学生としてマドリードに定住する。マドリードを中心に世界各地で活動続けた堀越は、「スペインは、誰もがピカソの勢いと、短気と、粗放さを持っている芸術国家だ」というスペインへの共感をベースに、絵画、立体、壁画などのアートからカンテ(フラメンコの唄)、エッセイと様々な分野において、ダイナミックで幅広い作品を生み出した。

 日本では、『武満徹全集(小学館)』の装画で経済通産大臣賞を受賞。ライプチヒ市「世界で一番美しい本」日本代表に選出。全日空機内誌「翼の王国」表紙絵でも知られる。カンテの名門一族「アグヘタファミリー」との親交を深め、カンテ(フラメンコの唄)の名手としても活躍し、2004年にはフジロックフェスティバルにも出演。また著書『フラメンコ狂日記』『絵に描けないスペイン』『赤土色のスペイン』『美を見て死ね』など多数を出版する。14年、スペイン政府より文民功労賞を受賞。16年にマドリッドで逝去。

 コロナ禍が続くなか、本展では、ふくよかな風のように生きた堀越の世界観にふれる。