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DIS

DIS

 DISは、ニューヨークを拠点に活動するアート・コレクティブ。ローレン・ボイル、ソロモン・チェーズ、マルコ・ロッソ、デイヴィッド・トーロの4名により2010年に結成された。18年までオンラインメディア「DIS Magazine」を活動軸に、ポスト・インターネットの価値観を拡散するプロジェクトを展開。批評家やキュレーターなどからの寄稿をはじめ、アーティストの作品をストックフォトとして公的・私的に提供する「DISimages」、オンラインでアートプロジェクトを商品として売り出す実験の場「DISown」などを設けた。現在は「DIS Magazine」からビデオストリーミングのプラットフォーム「dis.art」へ拠点を移行。「エデュテイメント」をテーマに、エンターテインメントと教育を再定義することに注力している。

 主な作品に、08年の世界金融危機がミレニアル世代にもたらした影響にフォーカスした映像3部作「XOXO, SAFETY NET」、あるゲームのキャラクターが世界金融危機後の経済・政治・文化を語る「A Good Crisis」など。オンラインでの作品発表のほか、「サラウンド・オーディエンス」展(ニューミュージアム、ニューヨーク、2015)、「コワーカーズ」展(パリ市立近代美術館、2015)、「新しい写真」展(ニューヨーク近代美術館、2015)など美術館やギャラリー開催の展覧会にも参加。16年には第9回ベルリン・ビエンナーレ「プレゼント・イン・ドラッグ」をキュレーションし、注目を集めた。

 近年のキュレーション展に、「I Was Raised on the Internet(インターネット時代に育った私)」(シカゴ現代美術館、2018)、「ジャンルの横断:DIS エデュテイメント・ネットワーク」(デ・ヤング美術館、サンフランシスコ、2017〜18)。日本では、19年にメンバーのひとり、ローレン・ボイルが東京藝術大学で特別講義を開講。同年にデザイナーの八木沢俊樹が手がけるバッグブランド「TOSHIKI」とのコラボレーション展「XOXO, SAFETY NET」(OIL by 美術⼿帖、東京)を開催した。