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額田宣彦

Nobuhiko Nukata

 額田宣彦は1963年大阪府生まれ。90年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。90年代半ばに、ジャングルジムのような格子を描くスタイルを確立し、現在は、白い下地の左右の角に沿って、単色、あるいは2色の線のみを描くシステマティックな方法を用いて制作を行う。画中の線をたどることで鑑賞者の想像を喚起する空間構成や、日本サイズで販売されている既製品の木枠を使用した「F.P.M.S.」シリーズ(2018)のように、使う支持体で作品の全体像を定め、恣意性を排除したアプローチを試みている。2014年に、小林孝亘、丸山直文、高橋信行、猪狩雅則の4人とともに同人「GROUND」を結成。「絵画の可能性」を示すことを共通の目的意識として活動している。近年の個展に「F.P.M.S.」(HAGIWARA PROJECTS、東京、2018)。これまで参加した展覧会に、「GROUND α collaborative drawings」(NADiff Gallery、東京、2017)、「蜘蛛の糸」(豊田市美術館、2016)、「開館20周年記念 MOTコレクション特別企画 クロニクル1995-」(東京都現代美術館、2014)ほか多数。