ARTISTS

ジョナサン・モンク

Jonathan Monk

 ジョナサン・モンクは1969年イギリス・レスター生まれ。88年レスター・ポリテクニック(現デュ・モントフォート大学)卒業を経て、91年グラスゴー美術大学卒業。80年代後半の学生時代より、オマージュ、パスティーシュ、ダブルイメージ、引用、見立てなどの手法を駆使。「Deflated Sculpture(2009)」シリーズでは、ジェフ・クーンズの代表作であるウサギ型風船の金属彫刻を、空気が抜け、しぼんだ状態として再構成。美術の生成過程そのものをテーマに、これまでにソル・ルウィット、河原温、エド・ルシェ、ブルース・ナウマン、ローレンス・ウィナーなどによるコンセプチュアルな作品を再解釈した作品を発表。

 そのいっぽうで、旅行代理店で見かけたパッケージツアーの手書き広告から着想を得たペインティング「Holiday Paintings」(1995)や、2012年の「ドクメンタ 13」では展示室の中を吹き抜ける「風」を作品とした《I Need Some Meaning I Can Memorise,(The Invisible Pull)》なども手がける。99年以降はベルリンを拠点に活動。主な個展に「Time Between Spaces」(パリ市立近代美術館、2008)、「Jonathan Monk」(アイルランド現代美術館、ダブリン、2014)、「All the possible combinations of twelve lights lighting(one at a time)」(ローマ現代アート美術館、2015)。