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「制作」から100年!
デュシャンの《泉》をいま改めて紐解く

20世紀美術に大きな影響を与えた、マルセル・デュシャンの《泉》。発表からちょうど100年を迎える今年、京都国立近代美術館で約1年間にわたりこの作品の謎に迫る展覧会が開催されている。

アルフレッド・スティーグリッツ撮影《泉》(マルセル・デュシャンによるレディメイド) 1917 『ザ・ブラインド・マン』第2号(1917年5月)所収

 20世紀美術にもっとも影響を与えた作品ともいわれる、マルセル・デュシャンの《泉》。1917年にこの作品が「制作」されてから、今年でちょうど100年となる。

 男性用小便器に、"R.Mutt"という署名をして「泉」というタイトルを付けたこの作品は、発表当時大きな物議を醸したが、芸術という概念や制度自体を根本から問い直す現代美術の先駆けとして、現在に至るまで大きな影響力を保っている。60年代のコンセプチュアル・アート以降は、この作品を解釈・解読すること自体が創作行為ともなり、関連作も多数制作された。

 本展では、《泉》の1964年の再制作版を1年間展示するとともに、現代の美術家によるデュシャン解読の作例を紹介。異なるキュレーターによる5回の展示替えを行いながら、改めてこの作品を紐解いていく。各会期ごとに、キュレーターを講師に迎えたレクチャーシリーズも開催される。

編集部

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