「てあて・まもり・のこす 神奈川県立近代美術館の保存修復」(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館/5/18〜7/28)
美術館の大切な役割のひとつである、美術作品をよい状態で保存し次の世代へ伝えること。私たちが絵画をきれいな状態で見ることができるのは、修復し作品を守ってきた人のおかげであることに気づかされた企画展でした。「てあて」「まもり」「のこす」の3つの言葉を手がかりに、作品の修復過程や修復に使う道具、作品を守りつつ展示するための工夫など、普段は見られない美術館の取り組みを紹介しており、美術館の関係者の方々も興味をそそられるのではないでしょうか。修復の道具がずらりと並んでおり、「メスも使うんだ。細かそうだな」などとイメージが膨らみます。作品が展示室に並ぶまでの裏側を垣間見せてくれる、という着眼点が面白い企画だと思い、今回選ばせていただきました。