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大竹利絵子のアトリエを訪ねて。「この場所はわたしにとって、作品世界への入口」

アーティストは日頃どんな場で、どのように創造をしているのか。アトリエを訪ねて、その場で尋ねてみたい。あなたはどうしてこんなところで、そんなことをしているのですか?と。今回は、木彫で独自の世界を生み出し続ける大竹利絵子さんの創造の場である東京藝術大学を訪れた。

文=山内宏泰

大竹利絵子 小さな人 2021 樟 h.99.2 x w.44.6 x d.37.6 cmPhoto by Hidehiko Omata © Rieko Otake, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

アトリエは作品世界への「入口」

 JR上野駅から続く公園を抜けて、東京藝大上野キャンパスへ。美術学部敷地内の最奥部に彫刻棟があって、その二階に大竹利絵子さんの研究室兼アトリエはある。

 壁際に木材を積み上げたうえで、制作中の像をいくつか並べる余裕があり、彫刻をつくるのにまずまずの広さだ。

「夜になっても音を出していい環境はありがたい。何かをつくっている人はみんなそうかもしれないけれど、没頭していると一日があっという間で、気づけば暗くなっていますからね」。

 創作に打ち込む時期は、日がな籠もることとなるこの空間、大竹さんにとっては「どんな場」といえるだろうか?

大竹のアトリエ。数多くの木材が積まれている

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