大阪の万博記念公園にそびえる岡本太郎の《太陽の塔》(1970)は、「美術の著作物」か「建築の著作物」か? じつは、この区別は《太陽の塔》のミニチュアを販売できるかの結論を分けることになる。著作権法は、著作物の例として次の種類をあげている(*1)。
第10条(著作物の例示)
この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
二 音楽の著作物
三 舞踊又は無言劇の著作物
四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
五 建築の著作物
六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
七 映画の著作物
八 写真の著作物
九 プログラムの著作物
どの種類に当たるかにより適用される規定が変わることがあるため、どの著作物に当たるかを検討することが必要になる。なお、1つの作品が複数の種類の著作物に該当することもある(*2)。
例えば、「美術の著作物」と「映画の著作物」では、保護期間も違う。「美術の著作物」は、著作者の死後70年間保護される(*3)。いっぽうで、「映画の著作物」は、著作物の公表後70年間の保護期間になる(*4)。今回は、パブリック・アートに関連して、著作物の種類の区別をめぐって生じる問題を解説する。
*1──著作権法10条1項。
*2──中山信弘『著作権法〔第4版〕』(有斐閣、2023)97頁。
*3──著作権法51条2項。
*4──著作権法54条1項。

























