武蔵大学と武蔵高等学校中学校を運営する根津育英会武蔵学園が、根津美術館の特別協力のもと、「庭園・絵画・自然景観」をテーマとしたフォーラムを11月7日に開催する。会場は武蔵大学8号館で、オンラインでも参加可能。東西世界の庭園や自然景観、絵画、茶の湯などを手がかりに、人間生活と自然とのかかわりについて様々な角度から考察する機会となる。
根津嘉一郎をルーツに持つ、武蔵学園と根津美術館
根津育英会武蔵学園と根津美術館は、ともに実業家・初代根津嘉一郎の文化的事業を背景として誕生し、発展してきた。武蔵学園では教育事業が、根津美術館では美術品の収集・保存・公開が受け継がれ、それぞれ異なるかたちで文化にかかわる活動を続けている。昨年には両者の連携のもと、「時計」をテーマに東西の時間文化や技術、美術を考えるフォーラム「時を刻む 祈りと生活、そして美の追求」が開催された。

今年のフォーラムが取り上げるのは、「庭園・絵画・自然景観」。庭園や公園、緑地といった人の手によってつくられた空間から、森林や山河などの自然景観、さらには絵画に表された庭園や風景までを視野に入れ、人間が自然をどのようにとらえ、生活や文化のなかへ取り込んできたのかを探る。また、茶の湯と庭園との関係もテーマのひとつとなる。
庭園を通して見えてくる、東西の自然観
フォーラムでは、武蔵大学リベラルアーツ&サイエンス教育センター長の踊共二によるイントロダクション「『自然』をとりこむ文化と芸術:東西世界の違いは何か?」を皮切りに、異なる専門領域から庭園と自然をめぐるレクチャーが行われる。

根津美術館顧問で茶道宗和流十八代の宇田川宗光は「茶の湯と日本庭園」をテーマに講演。根津美術館理事の島尾新は「日本の庭園と襖絵:外界を内へ取り込んでゆく」と題し、日本の庭園と絵画空間の関係を取り上げる。
いっぽう、西洋の自然観に目を向けるのが、富山大学名誉教授の徳橋曜と、慶應義塾大学文学部教授の後藤文子だ。徳橋は「中近世ヨーロッパの都市環境・自然・庭園」、後藤は「ドイツ近代の自然庭園:生命的な形態と色の探究」をテーマに、それぞれヨーロッパにおける人間と自然、庭園をめぐる歴史や文化を論じる。
根津美術館と武蔵学園、それぞれの「庭園」
さらに、根津美術館副館長兼学芸部長の野口剛が「根津嘉一郎の庭園と自然」を、武蔵学園記念室調査員の藤橋弘朋が「武蔵学園のキャンパスと学校山林:百年の森と緑」を紹介する。フォーラムのテーマである庭園や自然景観を、両組織の歴史や現在の環境へと接続する内容だ。

東西の庭園文化から絵画、茶の湯、都市環境、そして武蔵学園や根津美術館に受け継がれてきた自然環境まで。異なる時代と地域において、人々が自然とどのような関係を築き、それを文化や芸術のなかに表してきたのかを、複数の視点からたどるプログラムとなっている。
























