顔だけでなく本名、性別、年齢も明らかにしていないアーティスト、Backside works. 。その中国での初個展「你好」が、上海にある宝龍美術館(Powerlong Museum)で開催されている。会期は7月28日まで。
日本の福岡出身作家Backside works. 。その作家名は、スケートボードの技名であり、作家が特異な「Backside」に因んだものだ。
ミクストサブカルチャーアートを自称し掲げる作家は、日本のオタク文化とストリート文化の影響を受け、技法面でもアニメやマンガ、グラフィティアートなどの要素を取り入れ、ペインティングやシルクスクリーン、ペン画、スプレーなど様々な材料を用いて作品を制作。また、リーバイス、コンバース、『週刊少年ジャンプ』など、多数のブランドとのコラボレーション作品も発表している。
その作品のメインコンセプトは「ヒロイン」。キャンバスに描かれる様々な格好や表情のヒロインは、たんに可愛いオシャレな女の子に見えるかもしれないが、作家はそうではないと考える。作品を見る鑑賞者を「主人公」ととらえ、ヒロインを存在させるために鑑賞者とともに詳細なストーリーや物語を構築しているという。
一見平凡だが、それぞれ個性があふれて不思議な物語が潜んでいるヒロインたち。Backside works.の作品世界で、様々なヒロインたちのストーリーを想像してみてはいかがだろうか。