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レンブラントの自画像が約20億円で落札。サザビーズのイブニング・セールが約204億円の総売上高を達成

7月28日にロンドンのサザビーズで開催されたイブニング・セール「Rembrandt to Richter」が、約1億5000万ポンド(約204億円)の総売上高を記録。同社のサマーセールの総売上高は約11億ポンド(約1493億円)を達成している。

レンブラント・ファン・レイン 自画像 1632 出典=サザビーズウェブサイト

 7月28日にロンドンのサザビーズで開催されたイブニング・セール「Rembrandt to Richter」が、約1億5000万ポンド(約204億円)の総売上高を達成した。

 同セールには、レンブラントやヤン・ファン・ホーイェンなどのオールド・マスターから、アンリ・マティス、マルク・シャガールなど近代美術の巨匠、そしてゲルハルト・リヒター、デイヴィッド・ホックニーなど現代美術を代表するアーティストまで、500年におよぶ美術史のなかから複数のジャンルの作品が出品された。

 ジョアン・ミロの絵画《Peinture(Femme au chapeau rouge)》(1927)は2000万〜3000万ポンド(約27億〜41億円)の予想落札価格に対し、2230万2140ポンド(約30億円)という数字で落札され、同セールにおける最高額を記録。ミロは1927年、同じスケールで青い背景を持つ一連の作品を制作し、そのうちの2点は現在、アメリカのフィラデルフィア美術館とスイスのバイラー財団に所蔵されている。

ジョアン・ミロ Peinture(Femme au chapeau rouge) 1927 出典=サザビーズウェブサイト

 開催前から注目を集めていたレンブラントの自画像はミロの作品に次ぎ、1454万9400ポンド(約20億円)という2番目の高額で落札。本作は、個人に収蔵されている3点のレンブラントの自画像のうちの1点。

 このほか、フェルナン・レジェの《Nature morte》(1914)やアンリ・マティスの《Danseuse Dans un Intérieur, Carrelage Vert et Noir》(1942)は、それぞれ1215万7500ポンド(約16.5億円)と646万2500ポンド(約8.8億円)の価格で落札。ゲルハルト・リヒターの《Wolken(fenster)》(1970)やデイヴィッド・ホックニーの《Pool on a Cloudy Day with Rain(Paper Pool 22)》(1978)などの現代美術作品も、1044万9000ポンド(約14億円)と486万7900ポンド(約6.6億円)の高額で落札された。

デイヴィッド・ホックニー Pool on a Cloudy Day with Rain(Paper Pool 22) 1978 出典=サザビーズウェブサイト

 特筆すべきは、アンリ・ローレンスが1920年に制作したキュビズム作品《Le Boxeur》(1920)だ。同作は、最高予想落札価格の6倍以上である205万5000ポンド(約2.8億円)で落札。また、イギリス彫刻家、バーバラ・ヘップワースの《Orpheus(Maquette I)》(1956)は最高予想落札価格の4倍近くである127万5000ポンド(約1.7億円)で、バンクシーによって出品された3点組の油彩画《Mediterranean sea view 2017》(2017)は予想を大きく上回る223万5000ポンド(約3億円)で落札された。

アンリ・ローレンス Le Boxeur 1920 出典=サザビーズウェブサイト

 新型コロナウイルスの影響により、今回のセールもライブ動画配信の形式で開催。サザビーズは6月29日に、香港、ロンドン、ニューヨークで同時開催したライブ・オークションでも3億6320万ドル(約388億4800万円)の合計落札額を記録している。こうしたライブ・セールに加え、サマーセールでは約11億ポンド(約1493億円)の落札額を達成している。

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