今回、アーツカウンシル東京が実施した「芸術文化体験についての実態調査」は、都内在住の18歳~69歳の男女1100人に対して行われたもの。調査項目は「映画、音楽、美術、演劇等の芸術文化を、ライブで体験・鑑賞することは大切なことだと思うか」「過去1年間にホール、映画館や美術館などに直接足を運んで芸術文化を体験・鑑賞した頻度」「過去1年間で直接足を運び体験・鑑賞したもの」「どのようなイベントであれば興味・関心を持ち、足を運んで体験・鑑賞したくなるか」など10項目。
「映画、音楽、美術、演劇等の芸術文化を、ライブで体験・鑑賞することは大切なことだと思うか」に関しては84.4%が「大切だと思う」「どちらかといえば大切だと思う」と回答しているいっぽう、直接足を運んだ頻度は「月1回以上」ですら23.4%にとどまっている。また、「過去1年間で直接足を運び体験・鑑賞したもの」については「映画(劇映画、ドキュメンタリー、ショートフィルム、ライブビューイング、野外上映等すべて)」が約70%ともっとも多く、次いで「美術(絵画、彫刻、陶芸、写真等)」、「音楽(オーケストラ、ロックフェス等)」などで、ともに40%程度。「映画」については、若年層(10代・20代)の人気が高いのに対し、「美術」では、シニア層(50代・60代)の割合が高く、若年層の割合が低くなっている。
では、東京都民が求めるのはどのようなものなのか。「どのようなイベントであれば興味・関心を持ち、足を運んで体験・鑑賞したくなるか」では「無料であること(49.9%)」、「街の広場などで開催され、予約が必要ない(35.5%)」がもっとも多く、参加への障壁がより低いものを求める傾向が浮き彫りとなっている。