ロエベ ファンデーションが設立した「ロエベ ファンデーション クラフト プライズ」。その第5回のファイナリスト30名が発表された。
「ロエベ ファンデーション クラフト プライズ」は、2016年にロエベのクリエイティブ・ディレクターであるジョナサン・アンダーソンが考案したもの。クラフト文化の重要性を改めて見直し、秀でた作品の顕彰を目的としたプライズとして毎年開催され、存在感を高めてきた。
今回のファイナリストは、世界116の国と地域の、3100点を超える作品のなかから選出。現代のクラフトの発展に重要な貢献をもたらしたとされるファイナリストが出揃い、日本からは田辺竹雲斎と小梛真弓が選ばれた。ファイナリストが使用する素材は、それぞれレザー、かご細工、ガラス、金属、ジュエリー、ラッカーなど多岐にわたっている。
これらファイナリストの作品は、韓国初の韓国工芸専門博物館としてオープンしたソウル工芸博物館で展示。デザイン、建築、ジャーナリズム、評論 、および美術館キュレーションといった分野で活躍する13名で構成される審査委員によって大賞が選出される。大賞受賞者は6月30日にソウル工芸博物館にて開催されるロエベ クラフト プライズ のオープニングにて発表、5万ユーロが授与される。
プライズの審査委員長であるアナツ・ザバルベアスコアは、選考過程について次のようにコメントをした。「ファイナリストは5つの大陸から選出されており、それは現代クラフトというものの幅の広さを示すだけでなく、異なる領域、素材、技術、およびプレテクノロジーのあいだの架け橋としての役割も担っています。それにより、あらゆるカテゴリーのクラフトを対象とする私たちが目指す多様性を押し広げているのです」。