文化庁、第3次補正予算案で551億円を計上。コロナ対策に370億円

文化庁は令和2年度の第3次補正予算案を発表。551億円という膨大な数字となった。

文化庁

 文化庁は令和2年度の第3次補正予算案を公表した。551億円というインパクトの大きな数字だ。

 今回の補正予算案で、もっとも大きな割合を占めるのがコロナ対策。「コロナ禍における文化芸術活動支援」として、370億円を計上している。その内訳を見ていこう。

 370億円のうち、もっとも大きな予算なのが「コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業」の250億円だ。これは、公演や演奏会、コンサート、ライブ、展覧会などの開催や、オンライン配信を含むイノベーティブな取り組みを対象に、文化芸術関係団体・文化施設を支援するもの。

 このほか、コロナ禍の「新たな活動」に向けた文化施設の配信等に必要な機材等の環境整備の支援を行う「文化施設の感染拡大予防・活動支援環境整備事業」(50億円)、大規模公演を支援し、新型コロナウイルスによって萎縮した芸術業界全体の活性化を図る「大規模かつ質の高い文化芸術活動を核としたアートキャラバン」(70億円)を計上する。

 コロナ対策以外には、「文化財の防火・防災、修理・整備対策」に72億円、国立科学博物館の施設整備を含む「国立文化施設の整備」に19億円、国立美術館アート・コミュニケーション推進センター(仮称)経費を含む「国立文化施設の機能強化」に11億円などがある。

 文化庁は、今年5月の2次補正で「文化芸術・スポーツ活動への緊急総合支援」として580億円を計上しており、今回の補正額とあわせると通常の文化庁年間予算規模である1000億円を超える。また、文化庁は令和3年度予算の概算要求として過去最大規模となる1588億円を計上している。

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