国宝《鳥獣戯画》4巻を一挙公開。東京国立博物館で「特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて」開催へ

京都・高山寺に伝わる国宝《鳥獣戯画》。その4巻すべてを一挙公開する特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」が、2020年7月14日より、上野の東京国立博物館で開催される。

 

国宝《鳥獣戯画》(甲巻)(平安時代・12世紀、高山寺蔵)

 誰もが一度は目にしたことがあるであろう国宝《鳥獣戯画》。その全4巻が、2020年7月14日から東京国立博物館で行われる特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」で一挙公開される。

 国宝《鳥獣戯画》は、擬人化した動物たちや人々との営みを、墨の線のみで躍動的に描いた、日本絵画史上、もっとも重要な作品のひとつ。近年では、2014から16年にかけて京都、東京、九州の国立博物館でそれぞれ公開され、多くの来場者を集めた。

国宝《鳥獣戯画》(甲巻)(平安時代・12世紀、高山寺蔵)

 本展では、これまでの展覧会では実現し得なかった、国宝4巻の全場面を一挙公開するとともに、かつて国宝4巻から分かれた断簡5幅と、原本ではすでに失われた場面を留める模本の数々も展示される。

 また本展は、《鳥獣戯画》が伝わる高山寺中興の祖・明恵上人の魅力に迫るものともなっており、山内の開山堂に安置されている「秘仏」の重要文化財《明恵上人坐像》も特別出品。寺外での公開は、27年ぶりとなる。

 なお会期中は一部作品の展示替え、および場面替えあり。ただし国宝《鳥獣戯画》4巻は会期を通じて、場面替えなしで全場面展示される。

国宝《鳥獣戯画》(甲巻)(平安時代・12世紀、高山寺蔵)

編集部

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