10月8日に再開された「表現の不自由展・その後」。報道陣がシャットアウトされたその内部では何が起こっていたのか?
不自由展の鑑賞は、抽選制で定員30名(変更の可能性あり)の入替制を採用。初日は2回の鑑賞時間が設けられ、1回目はマネキンフラッシュモブによる20分のパフォーマンスののち、キュレーターがファシリテーターを務める来場者とのディスカッションを実施。2回目は20分の自由鑑賞と、大浦信行《遠近を抱えてPartⅡ》の上映会が行われた。
開幕当初、大浦の《遠近を抱えてPartⅡ》は展示室入り口の狭い通路に展示されていたが、全編を鑑賞できうる環境整備として、再開後はキャスター付きのモニターで上映。9日以降はすべての回で大浦作品の上映会を実施するという。
またこれ以外の展示の変更点としては、大浦の版画作品《遠近を抱えて》は当初の予定通りに2点とも展示替えを実施。マネキンフラッシュモブの映像デバイスはiPadからモニターに変更された。これらの変更について、チーフ・キュレーターの飯田志保子は「キュレーションの同一性は保持されている。物理的な形式の変更はトリエンナーレ実行委員会と不自由展実行委員会で合意済み」だとした。
なお8日には、計200本の電話問い合わせがあり、その大部分が抗議電話で、「ひっきりなしに電話が鳴っている状態だった」と事務局側は説明している。