2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、日本財団が日本で初めて「True Colors Festival - 超ダイバーシティ芸術祭 -」を開催する。
日本財団はこれまで2006年にラオスとベトナムで「国際障害者芸術祭」を開催。その後アジア各地で同芸術祭を展開し、18年にはシンガポールで「アジア太平洋障害者芸術祭 True Colors Festival」を実施した。
そして日本で初めて開催される今回の「True Colors Festival - 超ダイバーシティ芸術祭 -」は、19年9月から20年7月までの約1年間を通じて、ダンスやミュージカル、音楽ライブ、演劇、ファッションショーなどのパフォーミング・アーツを実施。障害や性、世代、言語、国籍を超えた芸術祭を目指す。
プログラムには、多国籍ブレイクダンスチーム「ILL-Abilities(イルアビリティーズ)」をはじめ、アルゼンチンの打楽器演奏者サンティアゴ・バスケス、大友良英、コムアイ、ジャズピアニストの松永貴志、障害者によるアメリカのミュージカル劇団「ファマリー」といったアーティストが参加。「True Colors DANCE」「True Colors BEATS」「True Colors JAZZ」「True Colors MUSICAL」など8つの公演が予定されており、20年7月18日に行われる「True Colors CONCERT」がフィナーレとなる。会場は、渋谷ストリームや代々木公園、Hareza池袋、有明ホール(仮)など。
このダイバーシティ芸術祭について、日本財団会長・笹川陽平は、「ロンドン五輪以来、パラリンピックの成功なくしてオリンピックの成功なしというムードになってきている」としながら、「舞台芸術とともに絵画展を行うことで、多様性があり調和がとれた、バリアーを取り除いたインクルーシブな社会をつくろうと考えている」とコメント。
また同財団常任理事で同芸術祭総合プロデューサーの樺沢一朗は「あえてパフォーミングアーツに焦点を絞ることで、多様性をパラリンピックに向けて問うていこうというもの。多様性を受け入れる、国内のマインドセットを変えようというのが大きな意義」だと語った。
なお11月からはダイバーシティを推進する人材の育成を目指す「True Colors アカデミー」を実施する。