学校における図工・美術科だけでなく、子どものためのプログラム、アーティストを育てる専門教育、そして生涯学習までを含む「美術教育」の現在を紹介し、話題となった『美術手帖』2月号「みんなの美術教育」。巻頭企画の「誌上授業」では、秋田県で現役中学校教諭を務め、地域社会を巻き込む実践で知られる田中真二朗がディレクションを担当。誰でも・どこでも簡単に取り組むことができる課題が掲載された。
この「授業」を、田中教諭によるワークショップ形式で実際に体験できるイベントが、4月20日に東京・外苑前の京都造形芸術大学・東北芸術工科大学・東京芸術学舎 外苑キャンパスで開催される。
掲載された課題は、レタリングされた文字を再構成する「別の惑星の文字をつくる」、コピー用紙だけを使いいろいろな加工方法を考える「紙一枚で気持ちを表現してみる」など田中教諭が実際に行っている授業をもとに考案されたもの。どれも「上手につくる」ことを目指さず、柔軟な発想を学ぶことができる構成となっている。
今回のイベントは20名限定で、田中教諭のレクチャーでこれらの課題に実際に取り組み、お互いに鑑賞するところまで授業形式で行う。小学生以上であれば誰でも参加可能で、大人にとっても、昔経験した美術の授業を思い出しながら、楽しみながら美術を学ぶことの意味や可能性までを体験できる内容だ。