1961年にフランスのマルセイユに生まれたアントワン・ダガタ。90年にニューヨークのICP(国際写真センター)で、ラリー・クラークなどから写真を学び、その後は写真家・久保田博二らのアシスタントとして働いた。
2003年には『Insomnia』(不眠症)、『Vortex』(渦)の刊行と併せて、パリにて個展"1001 Nuits"を開催。04年には初の映像作品『El Cielo del Muerto』を制作し、のちに東京で撮影した『Aka Ana』(06年)へとつながっていく。
ダガタは13年に、売春やドラッグをテーマとした映画『ATLAS』を制作した。「ある情報が集積された総体の情報」を意味する「corpus」がタイトルとなる本展では、日本初公開となる本作を中心に、写真やこれまでの自画像100点を使用したインスタレーションを展示。ダガタを概観することができる、充実した内容となっている。