男性同士の恋愛を扱ったフィクションジャンルのひとつ、ボーイズラブ(以下BL)。その歴史をひも解き、何かを探り、国内外での文化の広がり方に着目する展覧会「はじめてのBL展」が角川武蔵野ミュージアムで開催されている。会期は7月16日まで。
BLは従来、小説やマンガなどでの展開が多数であったが、近年は映像作品も増加。テレビやインターネットでは世界中のBLドラマを見ることも可能となっている。
本展では、1978年に初めて発刊されたBL専門誌『JUNE』を起点に、専門ジャンルとしてのBLの変遷を大きく3つの時代に分けて構成。各時代のエポックメイキングとなる作品やムーブメントを、原画や書籍、雑誌、映像、年表などとともに紹介し、BLに詳しい人はもちろん、BL初心者でもその文化を知ることができる内容となっている。
メイン会場では竹宮惠子、あさぎり夕、紗久楽さわなどの「原画’(ダッシュ)」(*1)や原画、中島梓(栗本薫)の小説の直筆原稿、すでに休刊となったBL雑誌など貴重な展示物を見ることが可能。また、会場内一部エリアでは、声優の森川智之がナレーションを担当している。
ブックストリートにあるサテライト会場では、メイン会場で展示がされている書籍や雑誌などを実際に読むことも可能だ。
*1──コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねたうえで印刷した、精巧な複製原画。 マンガ家・竹宮惠子をプロジェクトリーダーとした京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアムのプロジェクトだ。