YCAMがバイオラボの役割を考えるオンラインイベント「続・ナマモノのあつかいかた」を開催

山口情報芸術センター[YCAM]が、新型コロナウイルスのパンデミックに関連し、世界のバイオラボとともにその役割を考えるオンライントークイベント「続・ナマモノのあつかいかた」を開催している。

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 現在、世界が新型コロナウイルスのパンデミックに直面しているいま、アートやテクノロジー、研究開発のあり方をとらえ直すオンライントークイベントを山口情報芸術センター[YCAM]が開催している。

 YCAMは2003年の開館以来、メディア・テクノロジーを用いた新しい表現の探求を軸に活動するアートセンター。その内部には研究開発チーム「YCAMインターラボ(InterLab)」が設置されており、日本でも稀有な存在として存在感を放っている。

 今回、そのYCAMが行っているオンライントークイベント「続・ナマモノのあつかいかた」は、ヨーロッパやアフリカ、アジア、オセアニア、北米の各地域に拠点を置いて活動するバイオラボを持つ組織のメンバーや、バイオテクノロジーの専門家などをゲストに迎えた計9回のトークセッション。バイオを軸に、様々な視点から語り合うというものだ。

「続・ナマモノのあつかいかた」アーカイブより

​ ホストはYCAMインターラボのメンバーと、2019年にYCAMで展覧会を開催したアーティストユニットcontact Gonzo(コンタクト・ゴンゾ)の塚原悠也が務める。

 YCAMは、新型コロナ発生以前の2015年からバイオリサーチに取り組んでおり、バイオテクノロジーの応用可能性を、アートや教育など多様な切り口で研究・開発してきた。

 この取り組みは、バイオに取り組んできたアートセンターとしてアクションを起こし、新型コロナという未曾有の経験を共有する機会を提供するもの。​

「続・ナマモノのあつかいかた」アーカイブより

​ 企画者のひとりであるYCAMの伊藤隆之は、「生物学やバイオテクノロジーを専門とする研究者やアーティストといった実践者の視点から、いまの世界を考えていきたい」とその意義について語る。

 今後7月12日には、アーティストでBCLメンバーのゲオルク・トレメルをゲストに迎え、「バイオラボ:芸術実践のためのプラットフォーム、市民と生物学をつなぐ場所」と題したセッションを実施。その後も、7月19日、7月26日、8月2日とセッションを重ねていく。また過去のセッションはアーカイブとしても閲覧できる。

 バイオテクノロジーの実践者との交流を通じて、バイオラボの役割や、生命と文化の関わり、そしてアートセンターのさらなる可能性を描き出すこの取り組み。いまだからこそ見ておきたいイベントだ。

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