三遊亭圓朝(さんゆうてい・えんちょう)は、江戸末期から明治にかけて活躍した落語家。「牡丹燈籠」「真景累ケ淵」「死神」など多くの名作落語を生み出し、とくに怪談創作の参考として数多くの幽霊画を収集していた。
そんな圓朝による幽霊画コレクションを一挙に紹介する展覧会「幽霊画展」が、東京・谷中の「全⽣庵」で開催される。全⽣庵は山岡鉄舟が明治維新の際に国事に殉じた人々の菩提を弔うため、明治16年に建立。圓朝の墓所があることでも知られ、その幽霊画コレクションを所蔵している。
本展では、伝・円⼭応挙というものから河鍋暁斎、柴⽥是真、伊藤晴⾬など、著名な画家たちによるユニークな幽霊画を展示。また会期中には、『昭和元禄落語⼼中』を手がけたマンガ家・雲⽥はること落語家・⾦原亭⾺⽟を迎え、圓朝が幽霊画を収集していた理由や、なぜ落語には幽霊がよく登場するのかを探るトークイベントも開催される。