小山泰介は1978年生まれ。生物学や自然環境について学んだ経験を背景に、科学的な視点と実験的な制作方法を用いてポスト・デジタル時代におけるイメージメイキングの可能性を追求してきた。2014年からはロンドンとアムステルダムで4年間活動し、現在は再び東京に拠点を移している。
「瀬戸内国際芸術祭2013」や「あいちトリエンナーレ2016」をはじめ、国内外のアートフェスティバルや展覧会に数多く参加してきた小山。近年の主な個展に「SENSOR_CODE」(Seen Fifteen、ロンドン、2019)、「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH #1: PHASE TRANS」(G/P gallery、2018)などがある。
そんな小山による個展「レインボー・ヴァリエーションズ」が、東京工業大学 厚木キャンパスに位置する色の科学芸術センター「カラボギャラリー」で開催されている。
本展は《RAINBOW VARIATIONS》という作品を軸に展開。同作は、街中で発見した虹色の広告ポスターを撮影した作品《Rainbow Form》を出発点に、自然の現象やデバイスの操作によってイメージを変化・変換させ、反復的に新たなヴァリエーションを生成したものだ。
それに加え、同学のインタラクティブメディア学科教授の久原泰雄による、人工知能に関する研究とのコラボレーションによって生まれた作品《RAINBOW VARIATIONS: AI mutations》も初公開。《RAINBOW VARIATIONS》の各作品データをディープ・ラーニングによって学習し、AIが生成した新たなヴァリエーションの数々を見ることができる。
なお会期中には、本展に関係する大学公開講座も開催予定。こちらもあわせてチェックしたい。