昨年はのべ約1万4000人が来場した、ゴールデンウィーク恒例のアートフェスティバル「SICF(スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)」。東京・青山のスパイラルが若手クリエイターの発掘、育成、支援を目的に行ってきたこのイベントが今年も開催される。
ブース出展の「EXHIBITION」およびパフォーマンスの「PLAY」の2部門からなるSICF。公募によって選出された気鋭の若手クリエイターが一堂に会し、立体・インスタレーション、メディアアート、 写真、絵画、ファッション、プロダクトデザイン、パフォーマンスやそれら既存のジャンルに捕われない作品を発表する。
まずは、これまでのべ1893組もの気鋭のクリエイターを紹介してきたブース出展形式の「EXHIBITION」部門。ジャンルの垣根を超えて活躍する気鋭の若手作家150組が会場に集結し、出展者から直接作品を購入することも可能だ。
いっぽう、「PLAY」部門は、360度開かれた直径10メートルの円形空間を舞台に、ダンスや演劇、お笑い、来場者参加型作品などのパフォーマンス、空間を活かしたインスタレーションなど、10分以内で自由に表現する部門のこと。スパイラルが6日間にわたり、未知の才能と出会う開かれた発表の場となる。
なお今回は20周年記念プログラムとして、月岡彩(SICF2グランプリ)による、水引細工を組み合わせた門や装飾で来場者を迎えるエントランスプログラム「晴門」を行うほか、5月2日に一夜限定で歴代のSICF受賞者が集合し、各自が20枚のスライド×20秒=計400秒のプレゼンテーションでお馴染みの「PechaKucha」を開催するなど、例年以上に充実したプログラムが展開される。
この「SICF Winners Presentation, Powered by PechaKucha」 のMCを務めるのは、「EXHIBITION」の審査員でもある倉本美津留。そして西尾佳織(鳥公園)(SICF18 PLAY 中村茜賞)、江頭誠(SICF17グランプリ)、MIWAKAKUTA(SICF17栗栖良依賞)、神楽岡久美(SICF16グランプリ)、石野平四郎(SICF14準グランプリ)、髙﨑紗弥香(SICF13準グランプリ)ら8名が登壇する。
会期の最後に優秀作品に与えられる賞のゆくえにも注目したい。審査員により、スパイラルでの個展開催(作品展開)の機会が与えられるグランプリ、グランプリ、準グランプリ、各審査員賞が決定されるほか、来場者の投票により、オーディエンス賞も授与される。
今回の「SICF20」の参加者は参加者170組(作品一覧は公式サイトで公開中)。気鋭のクリエイターらによる表現をいち早くチェックし、気になる作品に投票してはいかがだろうか。