土に向き合い続ける陶芸家、秋山陽。京都市立芸術大学からの退任を記念する個展が開催

京都市立芸術大学で教授を務め、土を用いた作品をつくり続けてきた陶芸家・秋山陽の個展「秋山陽 —はじめに土ありき—」が、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで開催される。会期は11月10日〜25日。

撮影=来田猛

 秋山陽は1953年山口県生まれ、78年に京都市立芸術大学陶磁器専攻科を修了。最近の個展に「アルケーの海へ」(菊池寛実記念智美術館、東京、2016)、グループ展に「蜘蛛の糸」(豊田市美術館、2016)、「寺田コレクションの陶」(東京オペラシティアートギャラリー、2016)などがある。

 秋山は土との言葉なき対話を続け、土を超えた存在をつくり出そうとしてきた。黒陶を用いて制作していた初期から、本焼き焼成後に鉄粉を施す手法を確立して今日に至るまで、その姿勢は一貫している。

撮影=来田猛

 本展は、京都市立芸術大学の退任を大きな節目ととらえて開催。自らの身体感覚を手がかりに、ひたすら土と向き合い続けてきた秋山の活動の集大成ともいえる大作を発表する。また、それと対比する形で、着任して間もない1989年の代表作《Oscillation Ⅱ》も展示。約30年の時を隔てたふたつの作品で、改めて秋山の陶芸家としての姿が浮き彫りとなる。

編集部

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