「デザインあ」はNHK Eテレで放送されている教育番組。身のまわりに意識を向け(みる)、どのような問題があるかを探り出し(考える)、よりよい状況をうみだす(つくる)という一連の思考力と感性を「デザインマインド」ととらえ、多彩な映像表現をもちいて子供たちに伝えてきた。
番組のコンセプトを体験の場に発展させ、会場で実際に体験できる企画展「デザインあ展 in TOKYO」は、2013年に東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで初開催され、22万人を動員。その第2弾となる今回は、展示作品を一新し、身のまわりにあるモノ・コトから概念までテーマを掘り下げるという内容だ。展覧会ディレクターは、同番組で総合指導を行うグラフィックデザイナーの佐藤卓、映像監修を行うインターフェースデザイナーの中村勇吾、そして音楽を担当するミュージシャンの小山田圭吾の3名が務める。
展示は食、プロダクト、身体、空間、時間など生活のなかにある身近な8つのテーマで構成。「みる・考える・つくる」というデザイン的な視点や考え方のなかに、科学技術との共通性や違いを楽しみながら見つけられる内容となっている。
「観察」「分類・分解」「再構築」などのデザイン的思考を、鑑賞者自らが導き出せる体験型展示や、オリジナル音楽と映像によるインスタレーション、来場者が作品をつくることで創造される参加型の作品など、デザインの楽しさや面白さを、五感を最大限に活用して体験できる。
本展でのたくさんの発見を通して、子供も大人も一緒に、デザインを楽しく学び、思考を身に付け、自分たちの未来そのものをデザインし実践するきっかけになるだろう。