日本における具象絵画の巨匠、小磯良平(1903〜1988)と抽象絵画のパイオニア、吉原治良(1905〜1972)。かたや東京美術学校を主席で卒業、かたやほぼ独学で絵画技法を学ぶなど、対照的な二人だが、美術家として活躍していた時代はほぼ同じで、主な活動拠点も神戸・阪神間と共通している。
本展では、今まで同時に扱う機会に乏しかった小磯と吉原を並べ、彼らの作品を時代ごとに「並置」し、その「同時代性」や「地域性」から垣間見える彼らの「対照性」と「類似性」を明らかにすることで、偉大なるモダニストとしての小磯と吉原の画業を再確認する。
なお、会期中には連続鼎談や、学芸員による解説会などのイベントも予定されている。