同時代を生きた二人の対照的な画家から何が見えるか。「小磯良平と吉原治良」展が兵庫県立美術館で開催

阪神間モダニズムから水脈を分けた二人の美術家、小磯良平と吉原治良。彼らの「対照性」と「類似性」を明らかにする展示が、兵庫県立美術館で開催される。会期は3月24日〜5月27日。

吉原治良 作品3 1934 芦屋市立美術博物館蔵

 日本における具象絵画の巨匠、小磯良平(1903〜1988)と抽象絵画のパイオニア、吉原治良(1905〜1972)。かたや東京美術学校を主席で卒業、かたやほぼ独学で絵画技法を学ぶなど、対照的な二人だが、美術家として活躍していた時代はほぼ同じで、主な活動拠点も神戸・阪神間と共通している。

小磯良平 自画像 1927 東京藝術大学蔵
吉原治良 黒い帽子の自画像 1928 大阪新美術館建設準備室蔵

 本展では、今まで同時に扱う機会に乏しかった小磯と吉原を並べ、彼らの作品を時代ごとに「並置」し、その「同時代性」や「地域性」から垣間見える彼らの「対照性」と「類似性」を明らかにすることで、偉大なるモダニストとしての小磯と吉原の画業を再確認する。

小磯良平 二人の少女 1946 神戸市立小磯記念美術館蔵
吉原治良 作品 1958 芦屋市立美術博物館蔵

 なお、会期中には連続鼎談や、学芸員による解説会などのイベントも予定されている。

編集部

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