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DIC川村記念美術館が日本画展示を終了。作品を全点譲渡へ

千葉・佐倉のDIC川村記念美術館が日本画展示を終了し、作品譲渡を進めることを明らかにした。

DIC川村記念美術館外観 出展:ウィキメディア・コモンズ

 DIC川村記念美術館は1990年設立。印刷インキや有機顔料などを手がけるDICが、その関連会社とともに収集した美術品を公開するために、千葉県佐倉市の総合研究所敷地内に開館した。マーク・ロスコの「シーグラム壁画」シリーズなどを展示する「ロスコ・ルーム」で広く知られており、2013年には所蔵していたバーネット・ニューマンの《アンナの光》を売却したことでも大きな注目を集めた。

 今回、同館は大熊雅美館長名義で、「日本画作品の公開終了と展示室の改修について」と題した文書を発表。

 同館内にある日本画作品の展示を2017年12月3日で終了させ、国内の美術館・博物館、個人を対象に、譲渡(売却)を進めることを明らかにした。

 同館はこの展示終了について「新たな収集方針の策定」によるものと説明している。同館が所蔵している日本画作品は鏑木清方や橋本関雪など約20で、同社によると、基本的には全点を売却する予定だという。

 なお、重要文化財に指定されている長谷川等伯《烏鷺図屏風》については文化庁に所定の届け出を行い、譲渡が完了しているとのこと。

 日本画展示室は改修工事を行い、新たな展示室として2018年春に公開されるという。

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