──自然と人工をつなぐような作品であるなかで、フレームの素材に「角材」を使用しているのも、自然物を加工しているという点で関連性を感じました。展示室から見える中庭の木、そして磯崎さんが手掛けられた窓の鉄フレームなどとの対比もあって非常に良いバランスで空間がつくられています。2023年の展示作品では、比較的ものを吊り下げるための構造という機能面の印象が強かったので、今回は空間を緩やかに仕切るような装置として、だいぶ作品の印象が変わったように感じられました。
また、両側の窓を開けたことで、植物が見え、さらにその向こうには図書館も見ることができます。それが、テキストの引用も散りばめられている新作映像の内容とも呼応しているように感じられました。建物や展示空間に対してどう感じ、どのように応答されたか、教えていただけますか?



















