高山夏希「空を泳ぐ鳥は火を灯す」

　NADiff Galleryで、アーティスト・高山夏希の新作個展「空を泳ぐ鳥は火を灯す」が開催される。

　高山は1990年東京都生まれ。2014年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業後、16年に同大学大学院造形研究科美術専攻領域を修了。「アートアワードトーキョー丸の内」アッシュ・ペー・フランス賞（2014）、後藤繁雄賞（2016）を受賞。近年では、「群馬青年ビエンナーレ2019」（群馬県立近代美術館、2019）、「VOCA展2020 現代美術の野望 -新しい平面の作家たち-」（上野の森美術館、東京、2020）に選抜されたほか、ファッションブランドとのコラボレーションも行うなど、精力的に作品発表の場を広げている。

　高山は、複数の絵具を注射器に入れ、混ざり合った色を粒状に絞り出し、積層させ、さらに彫刻刀やカッターを用いて削り出す手法でペインティング作品を制作している。その手法により綿密な色と凹凸が幾層にも絡まりあい、生命の気配や時のうごめくような感覚を生み出している。また近年はセラミックやモルタル、衣服を使った作品を発表。枠にとらわれない制作手法で表現の幅を拡張させている。

　本展では、新作のペインティング、セラミック作品に加えて、作家にとって初となるシルクスクリーンの作品群も披露される。注目の新鋭作家の最新作を会場で鑑賞してほしい。

　なお展示作品の一部は、NADiff a/p/a/r/t 店頭およびアートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にて販売される。