EXHIBITIONS

桜を見る会

一色ちか子、岡本光博、木村了子、坂本佳子、嶋田美子、中島りか、和田高広

2022.04.09 - 04.30

和田高広 桜 谷中霊園 2020

坂本佳子 タイトル未定 2022 Courtesy of Wada Fine Arts

岡本光博 SAKURA CRAY-PAS 2022

木村了子 Beauty of my Dishー桜下男体刺身盛り 2021

 今年で第3回となるeitoeikoの「桜を見る会」は、例年、新宿御苑で催されてきた「桜を見る会」が、2019年をもって中止になったことから始まったグループ展。桜をモチーフとした様々な作品を通じて、日本の美しさを考察している。

 今回の参加アーティストは、一色ちか子、岡本光博、木村了子、坂本佳子、嶋田美子、中島りか、和田高広の7名。開催にあたって、eitoeikoは次のステイトメントを出している。

「もとは皇室主催の国際親善のための観桜会が、巡り巡って新宿御苑の八重桜を楽しむフリをした安倍晋三内閣の汚職の温床となり、バレたところで終了。楽しんだ芸能人やスポーツ関係者に交じって、売れっ子日本画家とか文化庁長官とかもいたんでしょうか。招かれた業界人は率先して政権与党にすり寄っていたのか、ダシにされただけのかはわかりませんが、その後始末を自主的に引き受けて始めた文化の観桜会が本展になります。

 これまで様々な作家にご参加いただいた本展は、自虐史観ではグループ展とも大喜利スタイルともバトルロイヤルとも呼称され得る形態を以て是としておりますが、アーティストのモティーフに対する接近と解釈、接触と展開、調理法と仕上げには目を瞠るものがあります。単なるクエスチョン&アンサーでは終わらない作家たちの自由演舞をご覧いただくために、企画者としてはサイズ以外にはあまり制限を設けておりません。パフォーマンスはコロナ禍で実現が難しいのでご遠慮いただき、作品としては物質的なものをお願いしています。強いてあげますと、表現技法がなるべく異なる方向になればと考えております。

 アート東京が取り下げてしまったので、今年は同時開催で琴鬱三の『トレジャー★パクトリー』展があっても良かったですね。しかしウクライナ侵攻の最中に冗談じみたことばかり言っていられないのが世界を繋ぐアートの使命だと思います。『サクラ』を見るというだけで不敵な展覧会であると見なされる本展ですが、不要不急の外出を避け、不撓不屈の精神を持ってご鑑賞いただけましたら幸いです(癸生川栄、eitoeikoディレクター)」。