EXHIBITIONS

桜を見る会

2021.04.17 - 05.15

岡本光博 サクラー日本茜ー 2021 撮影=宮下夏子

中村洋子 朧でも、花霞でも、月の下に入りませう。 2021 撮影=宮下夏子

古屋郁 さくらちゃん 2021 撮影=宮下夏子

本間純 侵食の風景ー世田谷の桜 2 2021 撮影=宮下夏子

AHMED MANNAN 超絶簡易式即席型お花見セットの背景(壁風景) 2021 撮影=宮下夏子

吉田克朗 Work 1990 撮影=宮下夏子

吉田有紀 クローン 2021 撮影=宮下夏子

 eitoeikoがグループ展「桜を見る会」の第2回を開催する。会期は4月17日~5月15日。

 同名グループ展は、1952年より例年新宿御苑にて行われてきた「桜を見る会」が、2019年をもって中止となったことから企画が始まったもの。昨年に初開催され、作家たちは桜をモチーフとした様々な技法の作品を通じて、古来続く日本の美しさを考察した。

 今回の参加作家は、岡本光博、中村洋子、古屋郁、本間純、AHMED MANNAN(アハメッド・マナン)、吉田克朗、吉田有紀の7名。eitoeikoディレクターの癸生川栄は、「桜を見る会のための覚え書き」として次のように述べている。

「令和2年の新宿御苑の『桜を見る会』が中止となったことで、留守の合間に会を美術鑑賞の場に強奪した『桜を見る会』(eitoeiko 2020)だったが、そこには新型コロナウイルス感染症という、国内の政治問題ならぬ、人類共通の新たな敵の出現があった。それは『踏まれた花の名前も知らずに』で済んでいたものが『これ以上の地獄はないだろうと信じたかった』(*1)につながるような劇的展開であったが、政治も同様で、やっと安倍政権が退陣したかと思ったら『こんにちはガースーです』と出てきて、ここに無能や虚無を見た者も少なからずいたと思われる。たとえ拍子抜けのインテリア・アートが世の中を埋め尽くしても、すべての芸術の制作者や鑑賞者に生ぬるくあって欲しくはない。私は赤木俊夫(*2)を忘れない(癸生川栄、2021年1月21日)。

腐った政治家がいる限り、ロックは存在する。なぜならロックは腐った政治家を罵倒するためにある。アレックス・ローラ (『魂の解放 ラテンアメリカのロック史』、Netflixより)」。

*1──『進撃の巨人』アニメ1期、2期OP歌詞より
*2── 公文書改ざんを命じられ、遺書と手記を残して自死した元財務省近畿財務局職員