EXHIBITIONS

19世紀パリ時間旅行

―失われた街を求めて―

2017.04.16 - 06.04

アドルフ・マルシアル=ポテモン 『いにしえのパリ』(1866)より《ロラン=プラン=ガージュ通り(袋小路)》 1864 鹿島茂コレクション

 フランス文学者の鹿島茂(明治大学教授、フランス文学者)による『失われたパリの復元』(『芸術新潮』連載)をもとに、19世紀パリの全体像に迫る展覧会が開催される。

 パリのはじまりは遡ること紀元前3世紀、以後少しずつ拡大し、ヨーロッパおよび世界を牽引する近代都市として形成された。その長い歴史の中で、もっとも衝撃的な出来事が第二帝政期(1852-70)に行われた「パリ大改造」(1853-70)だろう。しばしば「パリの外科手術」とも呼ばれるこの大改造でパリの景観は変容。現代のパリに続く都市の骨格が形成され、印象派をはじめとした画家たちの格好の題材となった。

 本展では、絵画や衣装など多様な美術作品を通してパリの歴史をたどり、大改造以前・以後のパリを紹介する。