EXHIBITIONS

コレクター福富太郎の眼

昭和のキャバレー王が愛した絵画

2022.01.29 - 03.21

岡田三郎助 ダイヤモンドの女 1908 福富太郎コレクション資料室

川村清雄 蛟龍天に昇る 1891頃 福富太郎コレクション資料室

竹久夢二 かごめかごめ 1912 福富太郎コレクション資料室

石川寅治 高知城を望む 1911 福富太郎コレクション資料室

 昭和の「キャバレー王」として知られた福富太郎(ふくとみ・たろう、1931〜2018)。そのコレクションの全貌に迫る展覧会「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」が高知県立美術館に巡回する。

 福富は、戦後の高度経済成長とともに全国にキャバレーを展開し、実業家として成功をおさめた。また、テレビやラジオ番組に出演し、その軽妙でユーモアあふれる語り口が人気を博し、キャバレー太郎の異名をとった。

 いっぽうで福富は、旺盛な探求心に従って、美人画や黎明期の洋画をはじめとする近代日本絵画、戦争画などの美術品を長年蒐集し、ほかのコレクターとは一線を画する「福富太郎コレクション」を築いた。

 本展では、福富の絵画蒐集のきっかけとなった日本画家・鏑木清方(かぶらき・きよかた)の作品を含む日本東西の美人画をはじめ、黎明期の洋画、戦前の風景画、戦時下の人々を描いた作品など、福富が愛した個性的かつ多彩な絵画コレクションが一堂に会す。

 生前の福富と親交を深めた美術史家・山下裕二の監修により、コレクターの審美眼に焦点を当てながら、「福富太郎コレクション」の全貌を通覧できる初の展覧会。