EXHIBITIONS

MAKERS SPACE × 山口真人「stay pixelated」

2022.01.15 - 01.29

MAKERS SPACE × 山口真人「stay pixelated」より

MAKERS SPACE × 山口真人「stay pixelated」より

MAKERS SPACE × 山口真人「stay pixelated」より

 SH GALLERYでは2022年最初の展覧会として、「MAKERS SPACE × 山口真人『stay pixelated』」を開催する。会期は1月15日~29日。

 MAKERS SPACEは、立体キャンバスにピクセルを描き、ピクセル化していく現代美術をキャンバスや彫刻で表現をするアーティスト。いっぽう山口真人は、現実と虚像が同居する世界観を描く「トランスリアリティ」のコンセプトを提唱し、InstagramやTikTokの自撮り(SELFY)イメージを描いている。

 本展「stay pixelated」のタイトルは、MAKERS SPACE自身を示すキャッチフレーズからとられた。山口によれば、「pixelated」が「デジタル動画などにおいて、不具合やビットレート不足により正方形状または長方形状の平板な小領域が画面上に発生している状態」を指すことから、「stay pixelated」は私たちに「ビットレートが足りない動画のような少しはバグっていよう」と言っている。

 MAKERS SPACEのこのコンセプトと、山口が提唱する「トランスリアリティ」は、SNS的なデジタルワールドとアナログが交差する曖昧な世界観を描くという意味で一致し、今回のコラボレーションに至った。

 本展では、デジタルと現実世界の曖昧なつながりを、抽象と具象の手法から表現した貴重なコラボレーション作品を公開。「不安定で加速度的な2020年代的な、最高にポップな作品」と山口が言う共作とともに、2人それぞれの作品も展示される。

「『Stay Pixelated』はエラーを楽しむ魔法の言葉なのかもしれない。いつも私たちの世界ではビットレートが不足して、誰かの手のひらのスマートフォンにブロックノイズを発生させている。ニック・ボストロムのシミュレーション仮説によれば私たちの世界は映画マトリックスのようなシミュレーテッド・リアリティの中に存在しているらしい。本当のところはよくわからないが、もしそれが本当だとしたら。私たちの世界はたまにビットレートが不足していて、カラフルなピクセルが世界に溢れているのかもしれない(山口真人、本展ステイトメントより。全文はSH GALLERYのウェブサイトに掲載されている)」。