EXHIBITIONS

Arts Towada 十周年記念「インター + プレイ」展 第3期

2022.01.22 - 05.29

青木千絵 BODY18-2 2018 撮影=池田ひらく

水尻自子 不安な体 2021 © MIYU Productions, New Deer, Yoriko Mizushiri

「Arts Towada十周年記念『インター + プレイ』展 第2期」展示風景 2021 撮影=小山田邦哉

鈴木康広 はじまりの果実 2020
「Arts Towada十周年記念『インター + プレイ』展示風景 撮影=小山田邦哉

目[mé] movements 2019
「Arts Towada十周年記念『インター + プレイ』展」展示風景 撮影=小山田邦哉

問題行動トリオ 三本木散歩 2021
「Arts Towada ⼗周年記念『インター + プレイ』展」 撮影=小山田邦哉

十和田市現代美術館

 十和田市現代美術館では「Arts Towada」の10周年を記念し、2020〜22年にかけて全3期にわたる展覧会「インター+プレイ」展を開催。その最後を飾る第3期では、十和田市出身の映像作家・水尻自子(みずしり・よりこ)と、漆彫刻家・青木千絵の作品を中心に展示する。

「Arts Towada」は、十和田のまちを美術館にするプロジェクト。十和田市の官庁街通り全体をひとつの美術館に見立て、十和田市の歴史や美しい自然、そして地域の活力を引き出し未来へつなげていくような仕掛けを盛り込みながら、多様なアート作品を展開してきた。

 グランドオープン10周年記念展の第3期の出展作家は、水尻自子、青木千絵と、第2期に続いてアルゼンチン出身のトマス・サラセーノ、また第1期から参加している鈴木康広(十和田市現代美術館前庭に展示)、目[mé](十和田のまちなかに展示)。

 今期から参加する水尻自子は、1984年青森県十和田市生まれ。体の一部や身近な物体をモチーフにした触覚的なアニメーションを制作している。これまでベルリン国際映画祭短編コンペティション正式出品、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞など、国内外の映画祭での上映・受賞多数。日本初公開となる本展での出展作品《不安な体》(2021)が、第74回カンヌ国際映画祭「監督週間」に選出された。

 いっぽう青木千絵は1981年岐阜県生まれ。金沢美術工芸大学大学院博士課程修了、現在同大学助教。漆の持つ深い艶から創造への意欲を掻き立てられ、人間の存在をテーマに作品制作を始める。人体と抽象形態が融合した独特のフォルムを追及している。国内外の展覧会に多数参加し、2019年には金沢・世界工芸コンペティション優秀賞を受賞した。

 水尻のアニメーション作品は、鑑賞者の触感や痛覚を刺激し、まるで視覚でものに触れているような感覚を呼び起こす。本展の作品《不安な体》はミュージシャンの本田ゆかが音楽を担当し、十和田のために制作された新作だ。対して、漆を用いた青木の彫刻作品は、身体をモチーフにし、体の内側に溜まった感情が外側の身体へと現れ、覆い尽くすような造形。身体を覆う幾重にも重ねた漆の鏡面には、奥にのみこまれるような深みがあり、鑑賞者を作品の内側に惹き寄せる。本展では、代表作「BODY」シリーズの新作と旧作を組み合わせて展示する。

「インター+プレイ」第3期は、身体の内と外を越境し、他者と感覚を共有していく映像や彫刻作品が中心となる。美術館とまち、人と自然との関係から考え始めた相互作用(インタープレイ)という展覧会のテーマを、身体感覚の領域にも広げていく。

 会期中にはアーティスト・トークや、第2期に出展した問題行動トリオ(野村誠+佐久間新+砂連尾理)によるパフォーマンスなども予定している。