EXHIBITIONS

Arts Towada 十周年記念「インター + プレイ」展 第2期

2021.10.01 - 2022.01.10

トマス・サラセーノ クモのオラクルカード 2019
撮影=Studio Tomás Saraceno 画像提供=作家、Arachnophilia

トマス・サラセーノ エアロシーン・バックパック 2016
撮影=Didzis Grodzs 画像提供=作家、Aerocene CC BY-SA 4.0 license

トマス・サラセーノ オン・クラウズ(エア-ポート-シティ) 2008 撮影=小山田邦哉

鈴木 康広 はじまりの果実 2020
Arts Towada十周年記念「インター+プレイ」展での展示風景
撮影=小山田邦哉

目[mé] space 2020
Arts Towada十周年記念「インター + プレイ」展での展示風景
撮影=小山田邦哉

問題行動トリオ 夜の美術館の夏祭り 2021
Arts Towada ⼗周年記念「インター + プレイ」展
撮影=小山田邦哉

十和田市現代美術館

 十和田のまちを美術館にするプロジェクト「Arts Towada」。十和田市の官庁街通り全体をひとつの美術館に見立て、十和田市の歴史や美しい自然、そして地域の活力を引き出し未来へつなげていくような仕掛けを盛り込みながら、多様なアート作品を展開している。

 本展は「Arts Towada」の10周年を記念した全3期にわたる展覧会。第2期は、十和田市現代美術館常設作家であり、世界各地で大規模インスタレーションを展開するトマス・サラセーノの作品を中心に展示する。

 サラセーノは1973年アルゼンチン・トゥクマン生まれ、現在はベルリン在住。芸術、生命科学、社会科学など様々な分野に基づき制作を行う。宙に浮く彫刻やコミュニティプロジェクト、鑑賞者が内部で過ごすことができるインスタレーションを通じて、 持続可能な新しい生き方や、自然環境への向き合い方を鑑賞者に問いかける。
 
 十和田市現代美術館では常設作品《オン・クラウズ(エア-ポート-シティ)》が収蔵されているサラセーノ。本展は企画展示室すべてを使って同名作品を展開し、十和田市現代美術館を取り巻く外部と内部の環境や、私たち人類とほかの生命や有機物とのあいだに生まれる相互作用的な関係に焦点を当てる。

《オン・クラウズ(エア-ポート-シティ)》の透明なビニールでできたバルーンは、壁・床・天井から張られたワイヤーで展示室に固定して、宙に浮いた状態で展示。地上から浮き、かたちを変形することができる開かれた造形は、作家が構想している都市クラウド-シティーズ / エア-ポート-シティが目指す、地上の国境や領土などの観念からの解放を想像させる。

 なお本展には、鈴木康広、目[mé]、問題行動トリオ(野村誠、佐久間新、砂連尾理)のアーティスト3組も出展する。