EXHIBITIONS

アジアの聖地 ―井津建郎 プラチナ・プリント写真展―

2022.01.05 - 05.22

井津建郎 アンコール#79、バイヨン、カンボジア 1994

井津建郎 アンコール#26、タ・プローム、カンボジア 1993

井津建郎 ボロブドゥール#15、インドネシア 1996

井津建郎 カイラス山#75、チベット、中国 2000

 半蔵門ミュージアムが特集展示「アジアの聖地 ―井津建郎 プラチナ・プリント写真展―」を開催する。

 井津建郎は半世紀にわたりニューヨークで活動し、世界各地の聖地や人間の内面を追究してきた写真家。今回の「アジアの聖地」展では1993〜2012年まで、井津がアジア各地の聖地を撮影した写真50点を展示する。

 展示作品は、「聖地の緻密な質感描写」と、それを包む「濃密な空気」を記録するために、14×20インチ(35×50センチメートル)のネガ・フィルムを得る超大型カメラで撮影して密着プラチナ・プリントに印画されている。白から黒までの階調の幅が広いというプラチナ・プリントの特性は、「聖地という精神世界の具象物体を通して、自身の道を模索する行為の軌跡」と自ら記した井津作品を、記録写真とは異なる、深い精神性を持った世界として際立たせている。

 アジア各地の遺跡写真を通じ、見る者の心の内側にも深く響く井津の作品世界を楽しみたい。