EXHIBITIONS
はじまりから、いま。1952ー2022
アーティゾン美術館の軌跡 —古代美術、印象派、そして現代へ
アーティゾン美術館は、石橋財団コレクションの70年の歴史を振り返る展覧会「はじまりから、いま。1952ー2022 アーティゾン美術館の軌跡—古代美術、印象派、そして現代へ」を開催する。
5年間の休館とブリヂストン美術館からの改名を経て、2020年に新たにオープンしたアーティゾン美術館。前身となるブリヂストン美術館の創設者・石橋正二郎(1889〜1976)は実業家として成功を収めるいっぽう、日本近代洋画や西洋近代美術を中心とするコレクションを築き美術館を設立、1956年の石橋財団設立後、その収集と美術館運営は財団へ引き継いだ。
また正二郎の長男・幹一郎(1920〜97)が財団運営を行うとともに、自ら戦後フランスを中心とした抽象絵画を収集。幹一郎の没後、それらは正二郎から引き継がれた日本東洋古美術などとともに遺族によって石橋財団に寄贈され、従来のコレクションに大きな発展をもたらした。石橋財団の運営によるアーティゾン美術館は、これまでの活動とコレクションを引継ぎ、拡張するとともに、コレクションと現代美術家との共演による展覧会「ジャム・セッション」などの新たな企画にも挑戦している。
本展は、1952年のブリヂストン美術館開館から70年の歴史をもつアーティゾン美術館の軌跡を紹介するもの。古代美術、西洋近代美術、日本近代洋画、20世紀の抽象絵画や現代美術、そして日本東洋古美術など多岐にわたるコレクションがいかに形成されていったのか、収集の歴史をさかのぼりながら代表的な作品約170点を展示する。
見どころのひとつは、新収蔵作品《平治物語絵巻 常磐巻(ときわのまき)》(重要文化財)の初公開。『平治物語』の終盤を、全長16メートルにわたって描いた絵巻は、やまと絵の特徴を示す鎌倉時代13世紀に制作され、平清盛や常盤御前、牛若などが登場し、ドラマティックなストーリーが展開される。
また本展では中国出身の画家、ザオ・ウーキーの大作《無題》(1982)を14年ぶりに展示。石橋幹一郎は、東洋と西洋が融合した独自の画風を切り開き、戦後のパリ画壇で確固たる地位を確立したザオを高く評価し、中国紙に墨で描かれた長さ3.7メートルを超える大作は、両者の深い交流を示すものでもある。
本展は作品とともに、これまで開催した展覧会のポスターや開館以来続く土曜講座の記録、美術映画シリーズ、正二郎の欧米外遊記録など様々なアーカイヴ資料も公開し、同館の歴史を振り返る。
5年間の休館とブリヂストン美術館からの改名を経て、2020年に新たにオープンしたアーティゾン美術館。前身となるブリヂストン美術館の創設者・石橋正二郎(1889〜1976)は実業家として成功を収めるいっぽう、日本近代洋画や西洋近代美術を中心とするコレクションを築き美術館を設立、1956年の石橋財団設立後、その収集と美術館運営は財団へ引き継いだ。
また正二郎の長男・幹一郎(1920〜97)が財団運営を行うとともに、自ら戦後フランスを中心とした抽象絵画を収集。幹一郎の没後、それらは正二郎から引き継がれた日本東洋古美術などとともに遺族によって石橋財団に寄贈され、従来のコレクションに大きな発展をもたらした。石橋財団の運営によるアーティゾン美術館は、これまでの活動とコレクションを引継ぎ、拡張するとともに、コレクションと現代美術家との共演による展覧会「ジャム・セッション」などの新たな企画にも挑戦している。
本展は、1952年のブリヂストン美術館開館から70年の歴史をもつアーティゾン美術館の軌跡を紹介するもの。古代美術、西洋近代美術、日本近代洋画、20世紀の抽象絵画や現代美術、そして日本東洋古美術など多岐にわたるコレクションがいかに形成されていったのか、収集の歴史をさかのぼりながら代表的な作品約170点を展示する。
見どころのひとつは、新収蔵作品《平治物語絵巻 常磐巻(ときわのまき)》(重要文化財)の初公開。『平治物語』の終盤を、全長16メートルにわたって描いた絵巻は、やまと絵の特徴を示す鎌倉時代13世紀に制作され、平清盛や常盤御前、牛若などが登場し、ドラマティックなストーリーが展開される。
また本展では中国出身の画家、ザオ・ウーキーの大作《無題》(1982)を14年ぶりに展示。石橋幹一郎は、東洋と西洋が融合した独自の画風を切り開き、戦後のパリ画壇で確固たる地位を確立したザオを高く評価し、中国紙に墨で描かれた長さ3.7メートルを超える大作は、両者の深い交流を示すものでもある。
本展は作品とともに、これまで開催した展覧会のポスターや開館以来続く土曜講座の記録、美術映画シリーズ、正二郎の欧米外遊記録など様々なアーカイヴ資料も公開し、同館の歴史を振り返る。