Collectors’ Collective Vol.5

　biscuit galleryは、2019年の初開催から好評を博してきた「買える！アートコレクター展 Collectors’ Collective（通称：コレコレ展）」の5回⽬を開催する。

　コレコレ展は、これまでのコレクター展とは異なるまったく新しいスタイルの美術展でありプラットフォーム。SNSやリアルな親睦会などを通じ、作家たちと交流する一般のコレクターのコレクションを公開するとともに、注目のアーティストの新作を展示・販売している。

　5回⽬となる今回は⽯川賢司、ゆとリーマン、gutsurohiの3名を迎え、それぞれのコレクターが各1フロアを担当して展⽰空間をキュレーションする。

　⽯川賢司（1階展⽰担当 @ishikawa328）は30代後半のアートウォッチャー。コレクション歴は2年半で、現在61点の作品を所有。2007年の「ジョー・プライスコレクション展」で⻑澤蘆雪の作品に魅了され、そこから国内・海外の美術館を巡り始めた。近現代までのアートにふれてはいたが、 18年に直島で宮島達男作品に出会い、同時代のアートを追う⾯⽩さに⽬覚める。初めてのコレクションは、アートフェア東京2019だった。自身が好む作品や作家を前提に、「独⾃性」をコレクションの基準のひとつとし、今回はそれが⾊濃く出る作家に協力をお願いした。

　ゆとリーマン（2階展⽰担当 @FP05078234）は都内に勤務する20代後半のサラリーマン。コレクション歴は1年半。⾃⾝と同世代の作家を中⼼に、現在約40点の作品を所有している。これまでアートとは無縁の⽣活を送っていたが、書籍『13歳からのアート思考』を読んだことをきっかけに現代美術に興味を持ち、サラリーマン・コレクターの道へ。現実社会と棲み分けするべく、アート活動時には「ゆとリーマン」を名乗っており、主にTwitterにて蒐集した作品の紹介や鑑賞した展⽰の感想を発信。残す必要に駆られた作品を蒐集しており、数⼗年後振り返った際、移りゆく⾃分史を体現するようなコレクションを⽬指している。

　 gutsurohi（3階展⽰担当 @gutsurohi）は多摩美術大学を卒業。作家活動と画廊勤務も経験した、つくり⼿、売り⼿、買い⼿の視点をもつコレクター。現在は会社を経営する40歳で、コレクション歴は7年。同世代である80年代⽣まれのペインターを中⼼に現在約60点所有している作品は、すべて⽇本作家によるもの。そのなかでも過⼩評価されていると感じる作家を応援している。初めて作品を購入した作家は今津景。⾃宅は、アートコレクションをすることを前提に建築家を選び、設計開始と同時期にコレクションを始めた。空間を最⼤限に活かすために、⼤型の平⾯作品をコレクションすることが多い。今回のコレコレ展では、同世代の作家を中⼼に、キャリアを重ねながらも、新たな表現を模索し続けている作家を選定した。

　本展はこれまでのコレコレ展と同様に、3名のコレクターが所有するコレクション作品を披露する傍ら、コレクション作家の新作を展⽰販売。また3名の推薦する「コレクションしたいおすすめ作家」も登場する。参加アーティストは、⻘⽊美紅、網代幸介、岩岡純⼦、城⽉、⿊坂祐、庄司朝美、⽥中⼀太、花沢忍、平野真美、Funny Dress-up Lab、星⼭耕太郎、松⽥ハル、三瓶玲奈、渡辺豊（50⾳順）。