EXHIBITIONS

Viva Video!久保田成子展

2021.11.13 - 2022.02.23

メインビジュアル 写真=トム・ハール デザイン=佐々木暁

久保田成子 スケート選手 1991-92 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵(新潟県立近代美術館での展示風景、2021) 撮影=吉原悠博

 国際的に活躍したヴィデオ・アートのパイオニア、久保田成子(1937〜2015)の没後初、日本では約30年ぶりの大規模個展「Viva Video!久保田成子展」が東京都現代美術館に巡回する。本展は新潟県立近代美術館、国立国際美術館との共同企画。

 新潟に生まれ、映像と彫刻を組み合わせた「ヴィデオ彫刻」で知られる久保田。2015年の作家没後には、その遺産を保護し、さらに発展させるために、「久保田成子ヴィデオ・アート財団」がニューヨークに設立されるなど、ヴィデオ・アートの先駆者のひとりとして知られる。

 ヴィデオというメディアの黎明期に、世界を舞台に自らの芸術を展開するひとりの女性作家として、何を考え、どのように表現を追求したのか。財団の全面的協力によって開催される本展は、アメリカを拠点に日本人女性アーティストとして活動した久保田について、最新かつ文脈に沿った研究成果を国際的な観客に提供する。

 会場は「新潟から東京へ」「渡米とフルクサスへの参加、パフォーマンスに身を投じて」「ヴィデオとの出会い、女性たちとの協働、キュレーターとして」「ヴィデオ彫刻の誕生、デュシャンピアナ」「自然と円環」「空間への広がり、複合的な物語へ」「芸術と人生」の7章で構成。代表作「デュシャンピアナ」シリーズをはじめ、復元されたヴィデオ彫刻、作家によって保管されていたドローイング、初公開の資料などを中心に、国内美術館の所蔵品や作家の遺族からの借用品を含め、久保田の仕事を多角的に展覧する。