EXHIBITIONS
曽我蕭白 奇想ここに極まれり
愛知県美術館が企画展「曽我蕭白 奇想ここに極まれり」を開催する。2013年に「円山応挙展―江戸時代絵画 真の実力者」、その2年後に「長沢芦雪展-京のエンターテイナー」を行った同館は、理屈抜きのわかり易さと優美さで京の画壇を席巻した応挙と、奇抜な構成と自在な筆致で人々を驚かせ愉しませた芦雪、それに継ぐ企画として今回は曽我蕭白を取り上げる。
力強い筆墨と極彩色で超現実的な世界を描き出した曽我蕭白(1730~1781)は、伊勢松坂や播州高砂、そして京で活躍した絵師。師と目される高田敬輔(1674~1755)は、太く濃い墨線を基調とした画風で多くの作品を制作していた。蕭白の画風は敬輔だけでなく、室町時代の水墨画や桃山時代の狩野派、中国絵画など様々な作品から影響を受けており、見る人に強烈な印象を与えるその醜怪な表現は、江戸時代中期に活躍したほかの絵師の作品に比べ極めて異色だ。
蕭白の描く人物は、どこか楽しげな表情や憂いをたたえている。謎めいた表情の人物たちに画家は何を語らせようとしているのか、様々な解釈を呼ぶところが蕭白の作品の魅力のひとつ。各地を遊歴したのちに京に落ち着いた蕭白の作風は徐々におとなしくなっていくが、均整の取れた画面構成と水墨の巧みな表現は晩年の作品でも見ることができる。
本展では、強烈な印象を与える蕭白の醜怪な表現を紹介するととも、その原点となった桃山時代の絵画、そして江戸時代初期の絵画との関係を掘り下げる。蕭白がいかにして型を破り、奇矯な画風を打ち立てたのかを明らかにし、また晩年の作品への変化を通して画業の到達点を見定める(会期中、一部展示替えあり)。
力強い筆墨と極彩色で超現実的な世界を描き出した曽我蕭白(1730~1781)は、伊勢松坂や播州高砂、そして京で活躍した絵師。師と目される高田敬輔(1674~1755)は、太く濃い墨線を基調とした画風で多くの作品を制作していた。蕭白の画風は敬輔だけでなく、室町時代の水墨画や桃山時代の狩野派、中国絵画など様々な作品から影響を受けており、見る人に強烈な印象を与えるその醜怪な表現は、江戸時代中期に活躍したほかの絵師の作品に比べ極めて異色だ。
蕭白の描く人物は、どこか楽しげな表情や憂いをたたえている。謎めいた表情の人物たちに画家は何を語らせようとしているのか、様々な解釈を呼ぶところが蕭白の作品の魅力のひとつ。各地を遊歴したのちに京に落ち着いた蕭白の作風は徐々におとなしくなっていくが、均整の取れた画面構成と水墨の巧みな表現は晩年の作品でも見ることができる。
本展では、強烈な印象を与える蕭白の醜怪な表現を紹介するととも、その原点となった桃山時代の絵画、そして江戸時代初期の絵画との関係を掘り下げる。蕭白がいかにして型を破り、奇矯な画風を打ち立てたのかを明らかにし、また晩年の作品への変化を通して画業の到達点を見定める(会期中、一部展示替えあり)。