EXHIBITIONS

ブダペスト国立工芸美術館名品展

ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ

ルイス・カンフォート・ティファニー 孔雀文花器 1898年以前 ブダペスト国立工芸美術館蔵

エミール・ガレ 菊花文花器 1896頃 ブダペスト国立工芸美術館蔵

牡牛図フリーズ装飾陶板(ビゴ・パビリオンの一部) デザイン:ポール・ジューヴ ビゴ社 1898-1900 ブダペスト国立工芸美術館蔵

ベルリン王立磁器製作所 植物文花器 1910頃 ブダペスト国立工芸美術館蔵

ドーム兄弟 多層間金箔封入小鉢 1925-1930 ブダペスト国立工芸美術館蔵

ブダペスト国立工芸美術館外観

 パナソニック汐留美術館は、「ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ」を開催する。

 古くから、西洋にとって憧憬の的だった日本や中国の工芸品。とりわけ陶磁器やガラスの製品においては、日本や中国の工芸を手本として、材質、形状、装飾などの面で様々な試行錯誤が繰り返されてきた。19世紀後半、日本の美術工芸品がヨーロッパに流入すると、日本の文化に対する人々の熱狂を巻き起こし、西洋の工芸品やデザインに影響を与えるようになった。いっぽう日本では、1854年の開国以降、欧米との貿易に拍車がかかり、ヨーロッパやアメリカの愛好家の求めに応じて多くの美術品や工芸品が輸出された。

 日本の文化、また日本そのものに対する憧れによって、ジャポニスムは西洋の作家やデザイナーたちの間で流行のスタイルとなり、その影響は、19世紀末の西洋諸国を席巻したアール・ヌーヴォー様式の作品にも大いに見られる。そして、ヨーロッパ諸国のほかの工芸美術館と同様、ブダペスト国立工芸美術館も1872年の開館当初から、ジャポニスム様式の作品とともに日本の漆器や陶磁器をはじめとする日本の工芸品を積極的に収集している。

 本展では「ジャポニスム」と「アール・ヌーヴォー」をテーマに、ブダペスト国立工芸美術館のコレクションからエミール・ガレ、ルイス・カンフォート・ティファニーらの名品とともに、ジョルナイ陶磁器製造所などで制作されたハンガリーを代表する作品群を含む約170件(約200点)を展示。日本の美術を西洋がいかに解釈したか、また日本の美術や工芸がどのようにして西洋に影響を与えたか、そのあり様を19世紀末葉〜20世紀初頭までの工芸作品の作例を通じてたどる。

 なおブダペスト国立工芸美術館は現在、大規模な改築工事が進められ、リニューアル後は中央ヨーロッパでもっとも刺激的で魅力にあふれた美術館として再開館する予定だ。