EXHIBITIONS

大垣美穂子「Milky Way–before the beginning–after the end 2021」

大垣美穂子 Milky Way–Breath#5 「Defining Moment」(KEN NAKAHASHI、東京、2018)での展示風景 撮影=佐藤雅晴

大垣美穂子 Star Tales–white floatingIII 「Eternal Moment」(44er Haus、レオンディング、2015)での展示風景 撮影=44er Haus

大垣美穂子 before the beginning–after the end #2–return to the source(キャプチャー画像) 2003–05

大垣美穂子 Star Tales–white floatingI 2012

大垣美穂子 Star Tales–flowers constellation 「one’s signal」(KEN NAKAHASHI、東京、2021)での展示風景 撮影=KEN NAKAHASHI

 大垣美穂子の国内では初となる大規模個展「Milky Way–before the beginning–after the end 2021」が原爆の図丸木美術館で開催される。

 大垣は富山県出身。1995年に愛知県立芸術大学美術学部油画科を卒業後、渡独。デュッセルドルフ芸術アカデミーで学び、2004年に同学立体専攻を修了した。デュッセルドルフで活動したのち10年に帰国し、現在は茨城県を拠点に創作活動を続けている。13年に東京オペラシティアートギャラリーで「project N 54 大垣美穂子」展を、17年にはKEN NAKAHASHIで「Threshold」など個展を開催し、最近ではKEN NAKAHASHIでのグループ展「one’s signal」にて作品を発表した。

 銀河のような光を放つ人体をモチーフにした立体シリーズ「Milky Way」をはじめ、風に揺れる雁皮紙のドローイングシリーズ「Star Tales」や映像作品など、未発表作を含む約70点が揃う本展。大垣の作品を前にすると、国籍や文化背景を超えて、自己という輪郭と、他者という輪郭がおぼろげになり、鑑賞者はそれぞれのなかに「真我」が息づくのを感じるだろう。

 大垣は本展「Milky Way–before the beginning–after the end 2021」を通じて、画家の丸木位里・丸木俊夫妻が共同制作した「原爆の図」に代表されるように、これまで私たちがいかに人類の痛みや悲劇を超えて、新たな世代へと平和と希望を継承しようとしてきたか、民族間の争いや分断の議論の先に進んだ領域で、「それぞれが自己という個であり、同時に一つであり繋がっている世界をどう表現するか」ということについて問いかける。