EXHIBITIONS

タミー・キャンベル「Exactly Wrong」

2021.09.01 - 09.29

タミー・キャンベル Campbell's Soup Can(Beef)with Bubble Wrap and Packing Tape 2021

 カナダ在住のアーティスト、タミー・キャンベルのアジア初個展「Exactly Wrong」がMAKI Gallery表参道と天王洲Ⅰの2会場で同時開催される。

 キャンベルは1974年生まれ。サスカトゥーンのサスカチュワン大学で美術学士号を取得。アメリカやカナダ各地にて多数の個展やグループ展に参加し、またカナダビエンナーレ2014(カナダ国立美術館、オタワ)、第30回ベー・サン・ポール現代アート国際シンポジウム(カナダ、ベー・サン・ポール、2012)にも出品している。現在はケベック州モントリオールを拠点に制作を行う。

 綿密なリサーチに基づいて制作されるキャンベルの作品は、フランク・ステラの「ブラック・ペインティング」シリーズやヨゼフ・アルバースの「正方形へのオマージュ」シリーズなど、モダニズムとポップの巨匠たちの作品を忠実に再現したもの。引用する名画の抽象表現におけるくっきりとした線や色彩の習作をぼかすために、実際はアクリルポリマーを鋳込んでつくったハイパーリアルな気泡緩衝材や段ボールなどの偽の梱包材で、その作品を包んだり覆ったりするといった独自のタッチを施している。

 本展は、フランク・ステラやエド・ルシェ、ヨゼフ・アルバース、そしてキャンベルの作品では初登場となるアンディ・ウォーホルの代表作を再現した作品など、30点近い新作を披露。キャンベルのこれまでの活動を振り返る大規模な展示となる。