EXHIBITIONS

再演 ―指示(インストラクション)とその手順(プロトコル)

本展フライヤー

参考画像 ウォルフガング・ミュンヒ+古川聖 Bubbles 2000/2021

参考画像 齋藤帆奈 食べられた色 / Eaten Colors- 2020(本展示は指示書)

参考画像 山田鬼斎 楠公小型銅像木型 1899

参考画像 室井悠輔 自由の錬金術 2014 撮影=下川晋平(本展示は参考資料)

牡丹蒔絵手板

参考画像 坂田ゆかり ない者の場/ない場の地図(日本語版) 2019(本展示は2019年1月に行われたワークショップの成果を再現)

参考画像 倭蘭領東印度南方合戦外伝 © Global Art Practice, Graduate School of Fine Arts, Tokyo University of the Arts, 2020 Photo by Kenta Kawagoe

 芸術保存継承研究会主催の展覧会「再演 ―指示(Instruction)とその手順(Protocol)」が、東京藝術大学大学美術館で開催される。本展企画は平諭一郎(東京藝術大学アートイノベーション推進機構/特任准教授)、企画協力に松永亮太(コンサヴァター)。

 本展は、指示書(Instruction)に従い、複製、模倣、移行、再制作が必要となる芸術作品の再演(再現)について、その保存、継承における作品の同一性を問うもの。作品の展示を主体とせず、展示時の作者不在を想定した第三者に伝えるための指示書、記録写真、映像、参考資料を展示し、その手順や仕様、規定を考察する。

 展示構成は、「創造のために」「再演のためのインストラクション」「再制作と継承」「ミュージアムのプロトコル」の全4章。日本絵画における下図・模本・粉本や彫刻のマケット(模型)から、インスタレーションや生物由来の細胞や生体高分子を媒体として用いたバイオメディア・アートの指示書や展示記録、鑑賞(参加)されることで初めて「作品」として成立するインタラクティブ・アート、そして作者による展示の指示だけでなく、保存や修復、破棄や権利、倫理、地球環境への配慮など、芸術作品を取り巻く様々な「指示」について焦点を当てる。