EXHIBITIONS
東海道 西野壮平 展
MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYでは、写真家・西野壮平の個展「東海道」を開催する。
西野は1982年兵庫県生まれ。歩くこと、旅を通して得た個人的体験をもとに作品を制作。都市を撮影し、その写真の断片を記憶に基づいて画面上でつなぎ合わせた制作手法で広く知られている。
本展では、完成まで約3年以上の歳月をかけた全長34メートルにも及ぶ巻物状の写真作品を発表。京都市の老舗美術印刷「便利堂」の職人の手作業でプリント(コロタイプ)された巻物状の大作写真作品を中心に、巻物のなかから切り取られた写真作品「東海道」をテーマとした約19点が展示される。
西野の手法である写真コラージュは、制作過程において膨大な手作業の積み重ねによって成り立っている。一見すると洗練された印象を与える作品も、強く身体的な要素を備えている。今回発表する新作でもその傾向を見て取ることができ、「東海道」においては歌川広重の「東海道五十三次」を下敷きとして、 西野は2017年に旧東海道(東京・日本橋~京都・三条大橋)を歩き、撮影・制作に臨んだ。
歩き続けるなかで関わる他者との関係も、西野の制作における重要なテーマのひとつ。SNSに代表されるように、コミュニケーションの在り方も現代は変化し続けている。西野は根源的なアプローチ方法で、作品アートを通じて現代社会と他者との関係性について考察を巡らせている。
西野がとらえた江戸時代から大きく変容した風景は、近代化した社会のあり方を問いかけるとともに、自由な旅を楽しむことは難しくなったいま、その旅の記録から見る「時間、人々の暮らし、出会い」は、私たちにかけがえのない日常を思い起こさせ、新たな視点と価値観をもたらすだろう。
西野は1982年兵庫県生まれ。歩くこと、旅を通して得た個人的体験をもとに作品を制作。都市を撮影し、その写真の断片を記憶に基づいて画面上でつなぎ合わせた制作手法で広く知られている。
本展では、完成まで約3年以上の歳月をかけた全長34メートルにも及ぶ巻物状の写真作品を発表。京都市の老舗美術印刷「便利堂」の職人の手作業でプリント(コロタイプ)された巻物状の大作写真作品を中心に、巻物のなかから切り取られた写真作品「東海道」をテーマとした約19点が展示される。
西野の手法である写真コラージュは、制作過程において膨大な手作業の積み重ねによって成り立っている。一見すると洗練された印象を与える作品も、強く身体的な要素を備えている。今回発表する新作でもその傾向を見て取ることができ、「東海道」においては歌川広重の「東海道五十三次」を下敷きとして、 西野は2017年に旧東海道(東京・日本橋~京都・三条大橋)を歩き、撮影・制作に臨んだ。
歩き続けるなかで関わる他者との関係も、西野の制作における重要なテーマのひとつ。SNSに代表されるように、コミュニケーションの在り方も現代は変化し続けている。西野は根源的なアプローチ方法で、作品アートを通じて現代社会と他者との関係性について考察を巡らせている。
西野がとらえた江戸時代から大きく変容した風景は、近代化した社会のあり方を問いかけるとともに、自由な旅を楽しむことは難しくなったいま、その旅の記録から見る「時間、人々の暮らし、出会い」は、私たちにかけがえのない日常を思い起こさせ、新たな視点と価値観をもたらすだろう。